Archive for 8月, 2006
今ボクがもっとも注目しているネットサービスはご多分に漏れずSNS。
これは、業界人なら是非読んでおいた方がイイですよ。
SNSビジネス・ガイド Web2.0で変わる顧客マーケティングのルール
ビジネスで活用できるSNSの特性として
1)非匿名性
2)信頼関係のネットワーク
3)個人属性の宝庫
4)多面的プライベート空間
5)消費者視点の情報発信
6)安価なコミュニティ構築コスト
と、あるので無理矢理まとめると、
非匿名性により個人と個人とをつなぐネットワークであるSNSは、発言に対する責任はこれまでの掲示板の比ではないのが特徴。なので、信頼関係を前提にしたクチコミ効果が大きいのも至極当然。しかも、クチコミを発する個人個人がそれぞれの属性を持っていて、自ら個人情報を開示することで、いわゆる「同好の士」が見つかる可能性が高い仕組みになっている。また、その属性を多面的に表現できるので、一人の人間に対して複数の切り口でアプローチできる。一般消費者の立場から情報発信を容易にしかも安価に実現できるところも大きなメリット。
てなことかな。
ま、後は読んでみて頂くとして、ところで、大きな枠の中でのSNSは、一段落したという感じだけれども、今後は特定のテーマに絞られたいわばmixiで言うところのコミュニティ単位のSNSが続々と登場するはず。つまり、音楽つながり、バイクつながり、受験つながり、焼酎つながり、旅行つながり、ペットつながり・・・などなど、もうすでに現れているのもあるけれども、要はなんでもイケるわけですね。
こうしたテーマ特化型のSNSは、企業のマーケティングには大いに役立つことは目に見えている。そこに、属性が明確なコミュニティがあるわけだから当然と言えば当然。
ただし、あくまでユーザー(消費者)主導型のツールであることには変わりはないので、企業側がコミュニティをコントロールしようとしては絶対にいけない。以前も書いたが、過去にも大手企業がその過ちを犯したあまり、とんでもない非難を浴びて閉鎖した例がある。
ブログがパーソナルメディアとするなら、SNSはソーシャルメディア=その他大勢の「集団」が作る世界という視点は意識してしかるべきと思う。
『ソーシャルメディアとしてのSNSは、「個人(My)」の自発的な意見の全体が、その他大勢の「集団(Our)」の意見となり、さらに付加価値を生む世界を目指している。この場合、「個人(My)」が全体の構造を把握していく必要はなく、自由に意見を発信するだけでいい。(中略)重要なのは、間違っても「個人(My)」の意見を強制的に統合しないことだ。』
自然の流れに任せる覚悟のある者が、ビジネスでSNSを最大限に活かせるのかもね。
さ〜て、どうするかな。
●BGM
今日、何年ぶりかで昔ベンチャースクールで机を並べてた人に会った。
そのころ神戸市が主宰するいわゆる起業家養成カリキュラムみたいなものに、なぜかしらボクも参加してたのだが、彼はそのときの同窓生。
当時からシステム開発分野で生きていくという志が非常に明らかでとてもまじめな人だったけれども、案の定、立派に独立されて社員11人で頑張っているとのこと、何より何より。
当時ボクはネットでギターを売る単なる変わり者でしかなかったのだが(ま、今もそれは変わらないけれども)、人生とは面白いもので巡り巡って今はおちゃのこネットというネットサービスを提供する側の人間に相成ったわけで、彼にその経緯を説明してて、あらためて自分の来た道の紆余曲折にしみじみと思いを致してしまった。(よくカミさんも付いてきてくれたものだ)
で、自然、話はそちらはどうなの?ということになるわけだけれども、聞けば、自社商品と受託商品の比率が1:9なんだそうで、できれば、これを逆転させたいらしい。
そりゃそうだろうと思う。
ボクは自前のブランドで売れる商品を持ってることほど、ビジネスパースンとして楽しく素晴らしいことはないと思っている。ボクの場合そのために仕事していると言っても過言ではない。というか、人間はみな自分ブランドで生きてるわけだから。
もちろん受託仕事も会社を維持していく意味でも立派な仕事に違いないけれども、少なくとも開発という創造性を求められる仕事をしている限り、やっぱり世間には自分の名前で評価されたいと思うのが本当なんじゃないだろうか。能力があればあるほどそう思わずにいられない。そのことにちゃんと気づいている彼も早晩その方向で道を見つけるに違いないと思う。
ちなみに、くだんのベンチャースクールでは、「ひげを伸ばしてる人はいませんね?ひげを伸ばして成功した起業家は一人もいませんから」などという暴言を吐く大馬鹿野郎の講師がいたぐらいだから(しかも、この男、市職員だったはず)、さして役に立つカリキュラムでもなかったけれども、同窓が同じ神戸で頑張っていることを思えば、その出会いを与えてくれたことには感謝すべきかもしれない。
で、ひげを伸ばしたままでスクールの卒業生としてひとかどの者になりたいとボクなんかは思うわけ。
●BGM
今度、商工会議所主催のセミナーで講師をするのでレジュメのための資料を漁ってたら、国内検索エンジン相関図がリニューアルされてた。
国内ロボット型検索エンジン相関図
国内ディレクトリ型検索エンジン相関図
国内検索連動型広告相関図
以前にも、SEOやSEM(PPC広告)の話をするときにこの相関図をよく利用していたけれど、正直言ってどこがどう変わってきてるのか業界の人でないと皆目わかりませんね。いや、業界の人でもひょっとすると怪しいかも。
各ページとも、エンジン名をクリックするとそれぞれのサイトへ行くので、聞いたことのないサービス名を見つけたら、一度覗いてみることをオススメします。この中で個人的に要チェックなのは、ロボット型検索エンジン相関図の中にポツ〜ンといるこの2つ。
Mooterは、検索結果を自動的に20のカテゴリに分類して、その内容と件数が7件ずつページの上部に表示される。で、マッチするカテゴリをクリックすると瞬時に検索結果の絞込みができるというのが超便利。
MARSFLAGは、入力された検索キーワードに合致するサイトを表示するだけでなく、その結果からそのサイトと似た要素を含む他のサイトも検索できる。名付けて、「つなケン」というそう。Mooterとは逆に検索の幅を広げるのにイイ。
ただ、なんでSAGOOLが載っていないのかは不明。これ、前も書いたけれども、ページへのリンク数で検索結果の順位を決めるのではなく、自然言語処理技術を応用して「面白い」「美味しい」「楽しい」といったポジティブな評価が高いサイトを重視して検索結果に表示するという非常にユニークな検索エンジン。
いずれにしろ、国産エンジンが独自の開発理念を持って頑張っているのはウレシイ限り。
あ、検索連動型広告相関図についても書くつもりだったけど、また今度に。
●BGM
不覚にも知らなかった〜。
先日、Social Shoppingのことを書いたけれども、実はYahoo! Shoppingは、Yahoo! Shoposphereと名付けて同じような仕組みを、もう去年の11月からベータ版をスタートさせていたんですね。ただし、こちらは「ソーシャルコマース」機能と言うんだそうで。
これ、まさしく「商品」を核にメンバー同士がネットワーキングできる仕組みで、先日のCrowdstormと同様に、我らがgarittoのこれから向かう方向とピッタリ一致します。(あくまで方向ですよ)
ついでなので、去年のこのリポートも紹介しておきます。
Yahoo! Shopping、「ソーシャルコマース」機能を追加
ただ、なぜ未だにベータなのかが「?」。そういえば、Crowdstormもまだベータ版で、先日招待メールをリクエストしましたが、いまだに何にも言ってきません。追々、ベータから次への動きがあるのでしょうが、さてそれはいつのことなのかなぁ。
ところで、そんなことを調べたり考えたりしていると、今度はこんなリポートが。
Blog・SNS は「購入した商品について誰かに伝えるメディア」
「商品を購入後、その商品について誰かに伝える」のに利用するメディアは、なんと「Blog」が64.0%、「SNS」が54.0%(!)。う〜ん、やっぱり消費者の情報共有にネットがよく使われていることがよく判ります。
詰まるところ、ネットというものは人と人とが繋がるためのものなので、そのための情報のインプットもアウトプットもなるべく簡単に、つまりワンストップでできた方がイイわけですが、今のところそれにもっとも効率よく対応できているツールがSNSなのですね。
SNS的要素満載のこれからのgaritto、面白いですよ。
●BGM
SNS的な仕組みを利用して事業を立ち上げるのは面白いし、かなり有望だと思うけれど、ことに音楽ビジネスについては規模の大小はどうあれ、もっともSNSとの相性がイイんじゃないでしょうか。
Sellaband.comは会員から資金を募って、有望なバンドにレコーディングさせるというコンセプト。サンプル曲を聴いた会員が「これは!」と思えば一口10ドルの出資をし、出資金が5万ドル集まって初めてレコーディングが行われる。それまでにもし気が変わった場合、レコーディング以前ならその10ドルは返金されるそう。
では、その収益モデルは何かというとやっぱり広告。サイト上からの広告収入はバンドに60%、Sellabandサイトに30%、あとはレコーディングの際のプロデューサーとマネージャーに支払われる。一方、出資金の5万ドルはレコーディングだけに使われるので、Sellabandはここからは収益はなし。ただし、楽曲に対して12ヶ月の権利を有するらしいので、もし金の卵がいたら大儲けというわけですね。
で、レコーディングが完了した暁に会員にはCDが1枚無料で提供されるという仕組み。言ってみれば、応援したいバンドをみんなで世に送り出すために、あらかじめ初回プレスを予約しておくようなものですな。これには、ある意味投資する際の目利き(耳利き?)が必要だけど、でもそこが面白いんでしょうね、きっと。
ただ、一口に5万ドルと言うけれど、つまり5000人だから意外と高いハードルです。サイト上に会員同士が交流する仕組みが用意されているようなので、そこで声を掛け合ってもらえることを期待するしかないとすると、結局コンテンツのでき次第ということですね。
ところで、問題はそのできを個々がどう判断するか。
読みかけの「第1感」という本の「プロの勘と大衆の反応」という章に、アトランティックレコードの社長やU2のマネージャーをはじめとする錚々たる業界のプロが諸手をあげて絶賛するアーティストの音楽が、ラジオ局の市場調査で一般大衆から惨憺たる評価しか得られなかったばっかりにラジオで曲をかけてもらえないという話が紹介されています。理由はともかくとして、またどっちが正しいか正しくないかは別にして、プロと大衆で全然違う評価がされるというのはありがちな話です。
ここ最近、「群衆の叡智」やら「集合知」やらSNSやらと、何かにつけ大衆(群衆)が主役になるトレンドが目白押しですが、すでにあるものを判断するときの集合知と、何か新しいものが生み出されるときの集合知とでは微妙に違う力が働いているような気がします。
ただ、個人的には、「Power to the People」を実現するのは、善し悪しはあるもののネットだと思っているので、こうした新しい才能を生み育てていく叡智こそネットで集約してほしいと思います。
●BGM