Archive for 9月, 2007
最近では、何か商品やサービスを提供する側とそれを受ける側が必ずしもVSの関係にあるとは言えなくなってきている。互いの立場が時と場合によっては入れ違ったり、同じ側で共同作業的立場にあったり、以前のように「あなたはそっちで、私はこっち」という境界線が判然としなくなった。
で、それは、モノ書きの世界でもそうなりつつあるようで。
NovelMaker.com
自分の原稿をアップロードして、作家、編集者、読者、批評家なんかで形成するコミュニティの中でコメントやレビュー批評や、時には同業者のアドバイスを得ようというソーシャルサービス。書き手と読み手、その関係者が渾然一体となって新しい作品が生み出されるのは、なかなかスリリング。
原稿は通常1年間サイトで保持される。パブリックに公開するのもプライベートにするのも自由だけど、編集者の目にとまって出版にチャンスに恵まれないとも限らないし、そもそもサイトの趣旨からして公開するべきかと。
ちなみに、晴れて出版と相成った暁には、収益の1%をNovelMaker.comに納めるルール。なるほど、そこですか。
蛇足だけど、ネット上に自分の作品を上げておいてアピールするのは、読む方も自分の好きなときにチェックできるので、一軒一軒出版社を回って互いの時間を拘束するよりよっぽど気が利いている。
こういう仕組みをうまく利用して世に出るのは、とても理に適っているし、何かにつけ、途中経過を公開してさまざまなサポートを得ながらモノゴトを進めていくという振る舞いは、これからの常識になる気がする。というか、すでにそうなってると言ってイイかも。
うまく応用すれば、音楽や映画なんかでも使える方法かもしれない。しかし、これが無料で使えるんだから、イイ世の中だなぁ。
●BGM
The Look of Love
Diana Krall 
そういえばこういうのは今までなかったのかな。ソーシャルRSSリーダーと言うらしい。
要するに、自分がRSSリーダーで読んでるフィードを他のユーザーにもレコメンドして共有しようというわけ。ま、人がどんなフィードを読んでるかは、確かにちょっと気にはなる。また、共通の話題で盛り上がりたいときも、結構ある。
そういう場合、まず購読してるフィードやソーシャルブックマークをチェックして、「はは〜ん、こりゃオモシロイ」とホットなトピックスに目星をつける。で、それをネタにブログに書いたり、メールで知らせたり、SNSサイトで「あのね」と披露したりする。
何を隠そう、このボクも毎日それをやってる。しかし、よくよく考えれば、これらの流れがひとまとまりになっていないのは、確かに不便。なんで気づかなかったのだろう。
で、このFeedEachOtherは、ソーシャルブックマーキングとブログとRSSリーディングをパッケージにしたもの、だとか。なるほど。イイところに目をつけたなぁ。
一ヶ所ですべて用が足せるのはなんとも使い勝手がイイ。なにしろ、「これ読んで!」と言うときに、メールにリンク先のURLを書いてわざわざ送る必要がない。というか、勝手に見ておいてもらえば、それで事足りる。素晴らしい。
アカウント登録すれば、画面の左側にカテゴリ別に人気のサイトがリストアップされてる。どれかを開いて、気に入れば「Subscribe」をクリック。リストになければ、自分で入力して簡単に購読設定が完了する。

RSSリーダーとしては別に目新しい機能はないけれども、他のユーザーのマイページを覗けるようになってる。そこで、その人が最近購読したフィードや、あるいは他のユーザーにシェアしたフィードを確認できる。そうして、その人の趣味と嗜好を知るわけ。
ついでに、その人の友人を辿っても行ける。ま、この辺は通常のSNSサイトの仕組みをそのまま流用してる。もちろん、先に友人をメールで誘ってもイイ。
「お!」と思ったフィードは、「Share」ボタンをクリックすれば、それだけでコメントをつけて他のユーザーに向けてレコメンドできる。タグもフィードごとに付けられるし、あとで読むときには「Clip」を、保存するときには「Archive」をクリックすればOK。
ソーシャルブックマークもののツールで似たようなのがあったと思うけれど、これはRSSリーダーを起点にしてるところがカシコイ。サイトを見て回るより先に、まずRSSリーダーを開いて新着フィードのチェックから入るボクにとっては、非常に理に適ってる。ということで、しばらく使ってみようかと。
目的は同じでも、どこを切り口にするかで全然違う価値を持つ。まだ他にもそういうのがあるような気がするなぁ。
●BGM
Ghost Town
Bill Frisell 
ボクはこういう特定の地域内情報が好きなのかもしれない。それが、試してみなければ、そこの腕が確かかどうか判らない職種なら尚更。
地元の自動車修理工場(メカニック)の評価を専門に掲載してるサイト。なるほど、メカニックの話だけではどれほどのものか見当つかない。
ネタもとは、ご存じTechCrunch。
自動車修理評価のGarageSeek誕生。ニッチな評価サイトはYelpに勝てるのか?
経験のある人が情報を持ち寄って共有するのはSNSサービスの本分とするところ。ボクはランキングそのものには興味はないけれど、「生の声」は是非参考にしたいな。
Nick Gonzalez氏は、こうしたニッチなサービスが生き残るのは難しいと考えている。要するに、先行しているYelpのような地域コミュニティ型SNSに、その領域をしっかり押さえられてるからというのがその理由。
確かにYelpは強力。その街のことなら、ほぼなんでも判るというぐらい膨大なデータを誇る。
でもね、どこにでも穴はあるもので、その情報をいかにユーザーに提供するかで、ずいぶん評価は分かれるもの。要するに、大きくなればなるほど大味になるのは避けがたいわけで。
テーマを絞って、ユーザーの嗜好にあったプレゼンスをすればファンの支持は得られると思うけれど、いかがでしょうか。
そういえば、数日前、同じTechCrunchにこういう話も。
こっちはレストランの評価サイト。ありふれていると言えば、ありふれている。でも、ちょっとひねって
ユーザーにサイトを訪問してレビューを書くよう呼びかける代わりに、すでに存在する信頼できる情報源、地方紙や地域情報サイトからレストランの評価を収集するという分散的手法を採用している。
らしい。こういう点に注目したいわけで。ユーザーの望む情報をちゃんと提供する設えには好感が持てる。カバー地域もどんどん増えてるんだそう。
ちなみに、最近どこか(どこだかは失念)のソーシャルショッピングサイトでは、一般消費者の投稿だけではなくて、そこにプロの評価も加えていくというのが始まってた。もしかすると、今後そうしたハイブリッドなSNSサービスが目立ってくるかもしれない…な、と密かに考えていたり。
ま、いずれにしろ、先行大手に立ち向かうには、何かしら工夫が必要。そこは、セグメントしたテーマに沿って、思いっきりマニアックにすることかと。ユーザーに負けないくらい、ね。
●BGM
Leaving Traces: Songs 1994-2004
Neal Casal 
ビジネスアイデアに賞金が与えられるサービス。と聞いて、「お!」と思わない人はいないかと。
アメリカには、なんと3000万社ものスモールビジネスが存在するんだそう。ところが、彼らのアイデアを公表したり互いにネットワークを組む仕組みがない。というわけで、できたのがこのサービス。クレジットカード会社が運営してるんだとか。
ビジネスアイデアを投稿すると、他のメンバーから様々なアドバイスが得られる。一人でいくつ投稿しても構わない。で、投票システムがあって、「これは」と思うアイデアに投票する。それを月で集計してファイナリスト8人に絞り、最も多くの票を集めた者になんと$10,000が与えられる。素晴らしい。
賞金も有難いけれど、他のメンバーの意見を聞けるというのは、自分のビジネスアイデアをブラッシュアップするのに、とても役に立つ。ま、一種のブレストだけど、それをネット上でやると思えば判りやすいかもね。
スモールビジネスだけに、パートナーが少ないか、いないというケースがほとんどだろうから、往々にしてアイデアが独りよがりで視野の狭いものになりがち。ま、人の意見を聞くというのは、時としてネガティブな発言に腹の立つこともあるけれど、やっぱり多面的に物事を考えるきっかけになるので絶対に必要ですわな。
そういえば、ビジネスアイデアをビデオにして公開するというこういうのもあった。
ここで書いてる。
ご存じの方もおられるかもしれないけれど、「百人の法則」というのがあって、アイデアを百人の人に次々と話し続けていくうちに、どんどん新しいアイデアが付加されて変容していき、必ず協力してくれる人が現れるというオモシロイ現象がある。
「そんなことをして、そのアイデアを人に盗まれたらどうするの?」と心配する向きもあるけれど、どだいそういう度量の小さいことでは何事もなし得ないわけで。(エラソウ)それよりも、情熱を持って自分のプランを話し続ける人にこそ道はつながりチャンスは訪れるはず。(信じてる)
で、こういうサービスに是非、個人投資家の方々も参加してくれればと、節に思う今日この頃であった。
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Before The Flood [Live With The Band, 1974]
Bob Dylan The Band 
遂に。
Amazon MP3
Amazonが、ダウンロードでデジタル・ミュージックの販売を始めた。いよいよとウワサされてたのがようやく、という感じ。iTunesの好敵手がはじめて現れたと言ってイイかも。
注目は、販売される楽曲がDRMフリー、つまりコピーOKであること。だから、ダウンロードしたら自分の好きなプレイヤーにコピーして聴ける。万歳。それに、MP3ファイルも256 kbpsでエンコードされてるので高音質が楽しめる。
ついでに、アルバムが4.99ドル〜9.99ドル、1曲が89セント〜99セントと価格もリーズナブル。ちなみに、iTunesでは256 kbpsレベルは1ドル29セントなんだそう。なので、かなり安い。今のところ、2万以上のレーベルから、18万のアーティストの200万曲が用意されてる。
お馴染みのワンクリックでも購入できるけれど、今回新たに、MP3ダウンローダーが提供されてる。ダウンロードした曲を自動的にiTunesに追加してくれる。それは便利。

価格と品質に関しては、Appleのみならず他のDRMフリーのデジタル・ミュージック販売サイトにも少なからず影響が出るはず。もともと膨大な顧客データを持ってるだけに、真っ向勝負に出ても勝ち目は薄いだろうし。それよりも、何か違うメリットを提供するべきかと。
で、いっそNapsterみたいに月額いくらでダウンロードし放題という方が受けるんじゃないか…と思ってたら、あ、やっぱり、eMusicがやってた。
月9.99ドルで30曲、14.99ドルで50曲、19.99ドルで75曲ダウンロードできる。最高、1曲27セント。そりゃ安い。
待てよ、Amazonが定額制を始めるなんてことは…ま、それは当分ないかなぁ。
●BGM
Maiden Voyage
Herbie Hancock 