Archive for 5月, 2008
Facebook日本版が出たそう。
米人気SNS『Facebook』日本語版スタート – 創設者Mark Zuckerberg氏も来日
ただし、翻訳アプリを利用して日本語利用できるようになっただけで、残念ながら、あの盛り沢山のアプリケーションが使えるようには、まだ全然なっていないとか。それでは、魅力半減、どころか、ない。
Facebookの強みはなんと言ってもそのアプリの豊富さ。今では、実に20000以上のアプリケーションが、外部の開発者(サードパーティ)から提供されている。その中から、ユーザーが思い思いに気に入ったものを選択してマイページに組み込み「私の世界」を形作っていく、いわばDIY的要素がオモシロイわけで。この戦略が当たって急速にユーザー数を伸ばし、今や7000万人以上が利用している。
ただ、それが、「何でも横並びで安心」志向の日本人には不向きという意見もないではない。ま、それも認めざるを得ないけれど、ただビジネスが絡んでくるとそうも言っていられない。Facebookは、商品販売用のアプリを利用してビジネスの場としても活発に使われている。「我々は人々を店舗に連れて行くつもりはない。店舗を人々の下へと連れて行くつもりだ」とは、ある開発業者の弁。
最初から人のいるところでショップを開いた方がイイのは自明の理。それには、SNSが一番手っ取り早い。ことに、数千万人もいるSNSなら尚更かと。SNS用のウィジェットをちょこちょこっと貼り付けてポータブルショップを開く、なんてことはもう当たり前に行われている。つまり、もう集客のためにショッピングモールに出店しなくても、SNSがそれをしてくれる時代なのだ。
ソーシャルコマース(またはショッピング)が消費者同士のSNSとして登場し、クチコミマーケティングの発火点となったのはまだ記憶に新しい。ところが、日本ではいまいち盛り上がらない。などと愚痴っているうちに向こうでは更に状況は進んで、「ショップVS消費者」ではなく、ショップもSNSのメンバーとして参加することで、「ショップWITH消費者」へと構造が変わりつつある。
要するに、売り手も買い手も同列で繋がって共存し、互いに情報共有が進み、活発なコミュニティが醸成されることで、ショップ自体のソーシャルメディア化が進んでいる。インターネットの目的が人と人とを繋げることであるならば、全てのサイトがソーシャル化するのは当然の流れではある。Facebookはそれを実現する最適な環境のひとつに過ぎないが、その規模の点で単独にソーシャルコマースをサポートする他社サービスを大きくリードしている。
さて、こなた日本でSNSといえば、まずはmixi。そのmixiが近い将来、外部のアプリケーション開発業者向けにプラットフォームを公開するらしい。となれば、Facebookにならってビジネスユースのアプリが提供されることも大いに予想される。というか、いずれそうなる。間違いなく。ただし、一抹の不安もないではない。それは、一体どれほどの開発業者が参加してくるのか、ということ。
向こうのように、気の利いたアプリを開発して数多くのユーザーを集め、いずれどこか大手に買収されることをひとつのゴールとして開発に勤しむ環境がほとんどないここ日本では、自ら進んで(文字通り)ベンチャーに挑む者が果たしてどれほどいるのかしらと。ま、最終的にmixiがお買い上げということになれば、それはそれでOKなのだろうけれど。
そう考えると、ソーシャルメディア化されたショップサイトをいち早く日本で実現する、最も可能性の高いある企業(あえて今は名を伏す)に目をやらずにはいられない。あそこは今、この状況をどう考えているのだろうか。
●BGM
Everybody Knows EP
Ryan Adams 
うっかりスルーしていた。ビデオでマーケティングする今日この頃、これは無視できない話。まず、YouTubeがYouTube以外のサイトから動画のアップロード・視聴・検索・コメントが可能にしたのが3月。TechCrunchが詳しい。
確かに、いちいちYouTubeのサイトへ行かずにアップできる方が便利。ただ、どこから利用するのかが、いまいちイメージできなかった。
そしたら、Magnifyがいち早く取り入れた。
Magnifyは、もともとネット上のビデオコンテンツを自動的に収集してきて、YouTubeのようなサイトを生成してくれるサービス。詳しくはここをご覧あれ。
で、このリポートが。
Magnify、VidyUpをローンチ―YouTubeの新しいAPIを利用したアプリの1番乗り
下にあるようなウィジェットをブログやサイトに貼り付けておいて、その場から来訪者にビデオのアップを促す仕掛け。
当然YouTubeのアカウントはいるけれど、なくてもアップロードの時に作れる。ちなみに、ここからアップするとエンベッド用のコードを表示してくれるように設定しているけれど、メールで知らせくれるようにもできる。
ネット上のあらゆるサイトがソーシャル化していく、その例に漏れずMagnifyもSNS化を急いでるんだそうで(もちろん正しい判断)、これはまさしくビデオコンテンツに的を絞ったMagnifyらしい試みかと。
と思ってたら、またしてもMagnifyがやってくれた。
動画・写真を簡単に検索・エンベッドできるMagnifyのブログ専用プラグイン
Magnify Publisherというプラグインをリリースした。ブログを書いてる途中で、ネット上からビデオコンテンツを検索してきて、記事中の任意の場所にエンベッドできるツール。これはいいところに目をつけたな、と。
記事を書くエディタに下図のようなアイコンが表示されるので、クリックするとキーワードを入れて検索するウィンドウが開く。

検索結果からどれかを選ぶとプレビューできるし、貼り付けるプレイヤーのサイズやカラーも設定可能。「Embed Now」をクリックすればOK。実に簡単。ただし、今使えるのはMovable Type と WordPressだけ。
ここでデモできるのでお試しあれ。
それだけでも利用価値はあるけれど、ボクが注目したのは、自分のパソコンから動画をアップロードしたり、さらにはウェブカムで動画クリップを録画してアップすることも可能な点。
これは使える。ビデオブログを手軽に作ってアップするのにちょうどイイ。何度も言うように書いて読ませるより映像を見せた方が理解が速いし深い。
(実際に使ってみたエントリはこちらにあります)
で、当然こう思う。Magnifyと同じようにYouTubeのAPIを使って、ショップサイトが商品説明をするビデオを簡単にアップするツールがほしいな、と。その場合、もちろんビデオファイルはあくまでもYouTubeにアップする。
先日、MakeShopがビデオ編集ツールをリリースしたけれど、「集客」という観点からすれば、自前のサーバに保存するよりYouTubeを使って公開した方が断然賢い。なので、ショップツールにYouTubeのAPIを利用したビデオアップロード機能を追加すべき。
さ〜て、どこかやってこないかな。
●BGM
Winter in Venice
Esbjorn Svensson Trio 
「すべてのサイトはソーシャルメディア化してゆく」というのが、さしあたりのボクの見方で、もちろんそうなった方がイイと思ってる。
Wikipediaによると、ソーシャルメディアとは、「多数の人々が様々なコンテンツや意見、経験などを共有するためのツール」のこと。mixiやYouTubeなんかをイメージすれば判りやすい。
どういう利用目的で、どういうテーマでくくられて、どんな属性のユーザーが参加するのかは、そのサービスによってまちまちであるけれども、人が互いに繋がって共有するという目的の部分ではどれも同じ。
この「繋がる」ためにインターネットがあるとするならば、(そしてそうであるわけだけれども)サイトがソーシャルメディアへの道を歩むのは当然の帰結。なので、ソーシャルサービスのみならず、ゆくゆくは、いや、そう遠くない将来、個々のサイトにコミュニティを醸成するためのソーシャルメディア的パーツが組み込まれるのは間違いないと考えている。
言い方を変えれば、どのサイトも(あまり好きな言葉ではないけれど)ポータル化する。規模の大小はあるにせよ、そのサイト上で特定のテーマに沿って人が集まり、朝といわず夜といわず井戸端会議が繰り広げられることになる。
だから、そのためのツールが必要だけれども、自分でそれを構築するというのは、なかなか至難の業。今のところ、自前で構築できる大企業は別にして、外部のソーシャルメディアのサービスに必要に応じてリンクしたり、しなかったりして利用している。
ボクがずっと言ってるのは、これがそのうち、そのツールを内蔵したサイトが当たり前になる、ということだ。
このところ紹介している海外のショップサイトも、明らかにSNSが土台になっているものが目立つ。それを、ソーシャルショッピング(または、ソーシャルコマース)と言っているけれど、いずれはそう断らなくても「当然でしょ」となる。
個々のサイト上で、そのサイトを訪れるネットユーザー同志が自由に交流する仕組みは、古くは掲示板があるし、チャット(ビデオも含む)もそう。
ただ、マイページを自ら作成して(つまり、これが私ですよと宣言して)、いつでも他のユーザーにドアを開けておきつつ、互いに情報共有に勤しむのがこれからのネットユーザーの(少なくともひとつの)在り方であるならば、やはりSNSの仕組みが最適かと。
つまり、それぞれがある程度は「見える化」されているところが肝心なわけで。オフラインでそうであるように、オンラインでも、なるべくして、そうなっていっているわけだけど。
で、そこへこのニュースが。
グーグル、「Friend Connect」を発表–ウェブサイトにソーシャル機能を追加可能に
やっぱり、出た。これはものすごく重要な動きですよ。
簡単に言うと、わざわざ自前でソーシャルメディアとしてサイトを構築しなくても、「Friend Connect」を利用すれば外部のツールをウィジェットとしてサイトに組み込んで表示できるという話。
Friend Connectに対応したサイトでは、Facebook、Google Talk、Hi5、Orkut、Plaxoといった、すでに確立されたソーシャルネットワーキングサイト(SNS)上の既存の友人や新たな友人のプロフィール閲覧、招待、コミュニケーションなどを、安全な認証アプリケーションプログラミングインターフェースを用いて進めることができる。

実にインターネット的で素晴らしい。しかも、プログラミングしなくてもイイのが嬉しい。
ここにサンプルがあるのでご覧あれ。
ついでに、解説ビデオがあったので貼っておこう。英語だけど、何となく雰囲気で判る。
まだまだ整備しなければならないことはヤマとあるだろうけれど、どんなサイトでも容易にソーシャルメディア化するための第一歩としてはとても意義深いと思う。ま、ちょっと違う角度から見れば、またしてもGoogleが関所を固めるようにも見えるけれど。それはそれとして、今後の展開が大いに楽しみですぞ。
余談だけど、昨晩、idea*ideaの”WORD of MOUTH MARKETING(クチコミマーケティング)”の書評を読んで、「これは読まねば」とアマゾンへアクセスしたのはいいけれど、衝動的に類書を四冊も注文してしまった。これが全部英語。まんまとアマゾンの仕掛けにはまってるわけで。
これからのソーシャルメディア化を見据えれば、絶対ここのところは押さえておかないといけないとは思ってるので、ここは頑張って勉強しますかね。ふ〜。
●BGM
Anti Social Club
Alan Pasqua 
いや〜、遂に出たなという感じ。久しぶりにEC関連での興奮もの。
ビデオショッピングなどという言葉はありそうでなかったかもしれない。誰も使わなかった言葉を最初に思いつくのはある意味エライ。しかも、そうと聞けば、「ははぁ、商品をビデオで見せるという仕掛け?」と、すぐ判るのがなおイイ。
まだベータ版で、テストに参加したショップが50店ほどとか。利用するには招待状がいるとのことだけれども、試しに登録してみたら、ものの数分で招待メールが来た。だから、面倒くさがらずにアカウント登録して絶対に自分で見てほしい。次は間違いなくこれだから。

これまでの、ショップサイトにオマケ的にビデオ再生がついているのではない。全く逆で、ビデオでしか商品説明していない。というか、商品紹介だけのYouTubeと思えば判りやすいかも。
考えてみればそれも道理。ビデオを観れば瞬時にそれと判るのに、わざわざテキストや画像をくどくど載せるのは、ショップ側も消費者側も面倒というもの。そろそろ、紙のカタログの延長線上にあるこれまでの「ネットショップ」という固定観念を捨てるときがきたのかもしれないな。
ショップオーナーが自らカメラの前で説明してるのがまたイイ。いつも言うように、消費者ってのは商品よりもその人を買ってるからね。それがこうして動いているのだから、よりその人となりが伝わってくる。ま、消費者と向き合う覚悟のないショップはますますつらくなるけれど。
だから画面も実にシンプル。そういえば、flickrに似ていなくもない。けれども、必要にして十分なこのしつらえはあっぱれと言いたい。
消費者はアカウント登録すれば、その商品をお気に入りに加えられる。で、同じ嗜好のメンバー同愛で情報共有もできる。そう、お約束通りソーシャルネットワークの機能もあるわけで。そこがまたニクイ。もちろん、友人にメールで知らせることもできるし、はい、ご覧の通りエンベッド用のコードも発行してくれる。再生してみられよ。
Shopflick: Buy this product | Get your own Store Player
再生が終わると、ちゃんと画面内に「Buy Now」ボタンが表示される。これは新しい。ついでに、関連商品も画面下に並んでいる。ますます気が利いている。
Shopflickで再生されるビデオはYouTubeと違ってかなり画質がイイ。YouTubeの素人臭いコンテンツもリアリティがあってそれはそれで意味があると思うけれど、ここでのそれはもっとプロっぽい感じ。と思ったら、あ、やっぱりね、モノを売りたい人とビデオ制作者をマッチングするマーケットプレイスがちゃんとある。
ところで、最近はYouTubeにアップしたビデオの再生プレイヤーを貼り付けて、商品の説明をするショップサイトをよく見かけるようになった。自分のサーバに負荷をかけることなく、簡単にアップして簡単に再生できるのが受けている理由かと思われるが、実はそのYouTubeからサイトへ誘導する集客メソッドが流行になりつつある。
それはそもそもYouTubeにとてつもない数のトラフィックがあるからに他ならないけれども、Shopflickが広く認知されると、その手間も要らなくなるかもしれない。
TechCrunchの記事によると
Shopflickは在庫を一切持たない。eBayと同じく買い手と売り手を繋ぎ出品料と取引手数料を集めるだけだ。スタート直後の6か月間の出品料は無料だが、その後はショップの規模に応じて$10〜$20を徴収する予定だ。取引手数料は12.5%と高い。これは、Amazonの7%やeBayの10%と比べてもかなり高いが、AmazonとeBayは月間使用料がずっと高額だ。eBayは有力のショップからは月額最大$300取っている。
んだとか。なるほど、とするとこれはビデオ版eBayでもあるわけか。
ビデオをメインに置いただけで、こんなにも先進的かつ判りやすいサイトになるとは。いや、先進的とは言えないまでも、この判りやすさは特筆に値する。これまでの、言葉や静止画で説明しなければならなかった不自由さから少し解放されて、ようやくひとつの完成点に達したと見るべきだろうか。
今後しばらくは、Shopflick系が続出するような気がする。楽しみです。
●BGM
Morph the Cat
Donald Fagen 
