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実録:41歳からのネット稼業〜ドタバタ起業篇(7)

オリジナルブランドを立ち上げたのは
自分でコントロールすると同時に
もっと「自分の商品」という意識が必要だと思ったからだ。

それまでは製作をお願いしていたT社に完全にオンブに抱っこしていた。
つまりT社の規格の中だけで商品企画していた。
だが次第に、そのことが窮屈になってくる。
発想を共有できないもどかしさを感じるようになっていた。

以前に、「自分が好きだからこそ自分の納得いくものを売る」
というようなことを書いたが
実は段々とそれに自信が持てないようにもなってきていた。

それをあるお客さんの一言が決定的にする。

このころ既にトライアルサービスという仕組みを持っていた。
これは今も続けているのだけれど
ネットだけでは伝えきれない商品の良さを
サンプルを触って(弾いて)もらって体感してもらおうというシステムだ。

楽器はやはり弾いてもらわなければ判らない。
デザインや材料はネット上でも理解できる。
しかし、「弾き心地」と「音」に関しては無理だ。
この二つは絶対に触らなければ知覚できない。

よく化粧品などで「お試しください」とサンプルを無料で提供する
あのシステムは極めて有効に違いない。
ただ商品がギターだけに
サンプルを「差し上げる」というわけにはいかない。

例のダイシンさんの生地サンプルの発想。
あれが強烈に印象に残っていた。
そうか、これでいこう。

何のことはない、サンプルギターを宅急便で送って
自宅で2〜3日弾いてもらって、また送り返してもらう。
で、気に入って頂けたら、そこから商談に入るという
実に単純な手順だ。

ちなみに今、サンプルで送っているギターは
1本が40万円超、もう1本が50万円を超えるモデルだ。

「高っ!それで、そのギター、帰ってこなかったらどうすんの?」

いや、ところが、これが全く心配ない。

これまでに多分
150人以上の方にトライアルサービスをご利用頂いていると思うが
(多分、思う、というのは、実は恥ずかしながら計算したことがない)
一度も事故を起こすことなく毎回無事に帰還している。

最初はやはり不安だった。
でも、案ずるより産むが易し。
こちらがしっかりとしたシステムを提供すれば
皆さんちゃんとルールを守ってくれるのだ。
わざわざトライしてくれるという方をこっちが信じないでどうする?

貸し出しそのものは無料だが
返送のときの宅急便代だけ負担してもらっている。
でも、ただの一人もそのことに文句を言う人はいない。
イイものを提供する側と受け取る側の相互理解のためのシステムなのだ。
ボクはそう考えて今も全国に送り続けている。

だが、(ここから今日の記事の本題)
このころ(4年前)サンプルでお送りするギターに
漠然と「ちょっと違うな」と感じ始めていた。
つまり商品そのものが気に入らないのだ。
何かが違う。
どうも、しっくり来ない。

で、トライしたある方がそのサンプルを送り返してくるときに
こう書いてメールをくれた。

「伊藤さんが言うほどではないですね。とても残念でした」

自分でも感じていた。
これはイマイチかもしれないと思ってる。
なのに、「是非弾いてみてください」なんて、送ってる。

でもお客さんは気づく。
見透かされていた。
自信のないのがありありと。
最低の気分だった。
お客さんを騙そうとしていたのだから。
そして自分をも。

楽器は個人の嗜好が分かれる商品だ。
ある人は素晴らしいと褒め称え
ある人は見たくもないとこき下ろす。
それでもイイと思って買った人には幸せな気分になってもらえる。
それはそれでイイのだ。

だが自分がイイと思わなければやっぱり売ってはいけない。

メーカーが悪いのでは決して、断じて、ない。
ボクがサイトで表現し提案している音作りと
製作物(ギター)が微妙に合致しないだけなのだ。
つまり理想論をぶちながら
その理想を実現しないものしか持っていなかった。

なぜ実現しなかったのかは判っているが
この記事にとっては大した意味がないので書かない。

そのメーカーには大変お世話になったのだが
ここらが次のステップかもしれない。
そう思ってボクは次の行動に出る。
ホントに落ち着きのないやつだが仕方がない。

そうして、ボクは四国へ出かけることになる。

いや、別にお遍路さんじゃなくて。

教訓:ほんとうにイイと思えるものか

BGM:Bruce Springsteen “Darkness on the Edge of Town

One Response to “実録:41歳からのネット稼業〜ドタバタ起業篇(7)”

  1. […] やみくも爆走篇(2)
    Filed under: オンラインショップ事始め – @ 20:48

    以前、トライアルサービスのことを書いたが 実は、サンプルギターを弾いていただく前に 興味のある客さまに、あることを申し

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