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これからのSNSを考える(7)〜あなたも今すぐ編纂者になれる。

今日、ある会合であった質疑。

それは、誰でもが自由に書き込んで、共同で百科事典を編纂するという
ウィキペディアについての、誰でもが持つ至極まっとうな疑問。

「そこに書かれていることが本当かどうかは、どうしたら判るんですか?」

いや、判らないですね。
どうやらそうらしい、としか。

でも、いわゆる各界の権威が書いてくださる紙の百科事典
例えばブリタニカでも、それは同じことです。
少し古い資料ですが、掲載記事の質に関して
たいして差がないというリポートもあります。

英誌ネイチャー、ウィキペディアの科学記事はブリタニカに匹敵と高い評価

そもそも、世の中に流れる情報の価値は
その真偽も含めて、自分で判断するしかないわけです。
スタンフォードの教授が言おうが
となりのおっさんが言おうが。

ただし、幸いなことにネットでは、
その価値を見極めるための副次的情報もたくさんあって
それを検索して気の済むまで調べるすべも多々あります。

言ってみれば、その気になりさえすれば
自力で「現時点ではほぼ正しい」と思える情報に行き着くわけで
与えられた情報を鵜呑みせざるを得ない境遇にいるわけでは
もはやないのですね。

(逆に言えば、能動的に使うという姿勢がない限り
「ネットって怖いねぇ」というネガティブ発想から抜け出せないわけで
これは非常に勿体ないと思います。)

ところで、以前にも紹介した、「みんなの意見は案外正しい」では
一人や二人の専門家が言うことより
数百人の普通の人々の持ち寄る情報の方が
平均化するとよっぽど価値があるという概念を著しています。
いわゆる「個の集合知」とか「民衆の叡智」とかいうやつですね。

この概念の底には、もちろん「情報共有本能」があり
それを支えるものに、漠然としてはいるけれども、
ある種の「信頼関係」があり
そして、その関係を築くためには
情報を提供する方も享受する方も「誠実」であるかどうかが問われる
という気がしています。

では、なぜ共有したいのか。
この疑問には異論は多いものの、
「人は自分に利する可能性が低い場合でも
他者との協調を選ぶ脳内回路を持っている」という
エモリー大学の興味深い研究があります。

他者との協力は脳内の快楽が動機?――協力行動を説明する新理論

してみると、SNSにおける情報共有活動は
そもそも我々の本能のなせる技であり
必ずしもネットの専売特許でも何でもなくて
それこそ大昔からそこら中で行われてきたことであり
で、ネットでやってみたら、あらま結構便利でいいじゃんか、
というわけなんですね。
道理で大流行な訳です。

ウィキペディアは、mixiのように日記を書いたり
その日記にコメントを寄せたり
好きな本や音楽をレビューしたりするわけではありませんが
興味のあるテーマに関する記事を
よってたかって更新するという意味では
その記事を介して他者と関わるコミュニティの集合体とも言えます。

百科事典と言うから権威を求めて懐疑的になってしまうわけで
コミュニティと思えば判りやすい。

・・と、つらつら考えてきて、もう少し俯瞰して見てみると
あ、結局、ネット上で行われているすべてのコトが
ソーシャルネットワーキングなんだと今更ながらに思い当たったりして。

だから、オモシロイんですな。

(SNSについては、以後も断続的に書きます。
今のところ、ネットというものの本質を
良くも悪くも一番よく表しているのがSNSのようですので。)

 ●BGM

One Response to “これからのSNSを考える(7)〜あなたも今すぐ編纂者になれる。”

  1. […] 人は自分に利する可能性が低い場合でも、他者との協調を選ぶ脳内回路を持っているというエモリー大学の研究のことを以前書いたけれど、そこに買い物という人間の快楽の一つを絡めると自然こういうスタイルになるわけで。もしかしたら、一番誰もがなじむSNSかもしれない。 […]

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