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音楽ビジネスは「これから」を写す鏡か。

あらら、やっぱり。

東芝、音楽ソフト撤退 EMIに全株売却

邦楽はよく知らないけれど、東芝EMIといえばビートルズ。もうずいぶん前から大規模なリストラに踏み切って、時間の問題と言われてたけれど、う〜ん、仕方がないかもね。

しかし、この期に及んで、「来年6、7アーティストをデビューさせ、そのなかから30万から50万枚のCDヒットが期待できそうだとにらんでいる。宣伝費もかなり投下する方針だ」とは、今の時代のコンテンツビジネスの流れが全く判ってないんじゃなかろうか。

アーティスト(音楽)を創造してるのは我々だと言わんばかりのお言葉だけど、音楽CDをコンテンツではなくて工業生産品としか考えていない企業がイニシアティブを持つ時代はもう終わってる。

いや音楽に限らず、これからの商品はユーザーと共に創造しなければダメなのよ。少しは、田坂さんのこの本でも読んでお勉強なすってはいかがかなぁ。

4569652328 これから何が起こるのか
田坂 広志
PHP研究所 2006-11-23

by G-Tools

以下、著者の説く、これから起こる「12の変化」を引用すると

1.社会の隅々で劇的な「権力の移行」が起こる
2.市場において、「生産者」と「消費者」の区別が消えていく
3.消費者が企業を使って「商品開発」を行うようになる
4.消費者が、価格を決め、「マーケティング」を行うようになる
5.企業は「販売促進」よりも「購買支援」をしなければならなくなる
6.顧客には「競合商品」や「異業種商品」も紹介しなければならなくなる
7.ビジネスの本質が「商品の提供」ではなく「ライフスタイルの提案」になる
8.「よい商品」を創っても売れない時代が到来する
9.「他社の智恵」や「顧客の智恵」をマネジメントしなければならなくなる
10.知識社会では、「知識」が価値を失っていく
11.「収益」戦略よりも、「収穫」戦略が重要になる
12.「マネタリー経済」と「ボランタリー経済」が融合していく

ただし、こういう変化は実はもう既に実際にそこかしこで起こってる。

インターネットが社会に根付いてくるに従ってこうした変化が加速度的に進んでいて、そこに速く気付いて機敏に対応できなければ生き残りは難しい時代になっている。東芝の音楽ビジネスからの撤退は、だからその象徴としてボクの目には写るわけで。

と思ってたら、CD交換サービスのla laの新しいリポートを見つけた。

Listen to Live Concerts on Lala

la la

WebToJpeg

la laについては、夏に紹介してるのでそちらを読んでいただければと思うけど、要するにユーザーが持つ中古のCDをネット上にリスト公開してお互いに交換しようという実に画期的な仕組み。既に30万人の会員がいて、1日になんと12,000枚のCD交換をサポートしてるんだそう。スゴイ。

ユーザーによるネットラジオの公開もしているけれど、今回は、アーティストのライブパフォーマンスをネット中継するという趣向。実は13日に既に1回やってて、次回はストーンズのサポートキーボーディストChuck Leavellのライブをやるそう。(ボクは、Allman Brothers以来、彼のファンなので気になるところ)

ビジネスチャンスが目的のものや、地域コミュニティを立ち上げるためのSNSなどが次々と勃興する中で、中古CDの交換という実に心憎いテーマを核に、ユーザー同士の交流を深める仕掛けがとても楽しい。

ところで、「コンテンツの物々交換」という類似のサービスは何社かが提供しているけれど、ボクがla laを好む最も大きな理由は、わざわざ非営利団体を設立して、売り上げからアーティストに20%を還元しているという点。つまり、中古市場からでもアーティストに報酬が支払われるという世界でも例のない仕組みを持っている。

著作権保護を建前に、実際は新品CDの売り上げが落ちることを阻止したいがために、コピーを規制することしかアタマにないどこぞの大企業とは、発想そのものが大違い。どっちが、消費者にもアーティストにも納得がいくのかは言うまでもないと思う。

消費者を巻き込みつつ、消費者と共にコトを進めるビジネスモデルが、これからのトレンド。よほどの覚悟と自信がいるなぁ。あるいは全く逆で、ゆる〜く行くか、かな。

●BGM

Southscape Southscape
Chuck Leavell

by G-Tools

One Response to “音楽ビジネスは「これから」を写す鏡か。”

  1. […] 以前も紹介した田坂広志氏の『これから何が起こるのか』によるところの「主客融合」を誘発する場として、ソーシャルショッピングサイトは、まさしく現代のネットを象徴する重要な役割を演じる気がする。 […]

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